活動報告

石井登志郎・西宮市長インタビュー⑻★181207――企業誘致に工夫を

投稿日 2018年12月7日

私は9月20日、西宮市役所で石井登志郎市長にインタビューをしました。その詳報をこのブログで25回にわたって連載します。毎週火曜日と金曜日に掲載します。

現在の財政状況と将来の財政見通しをどのように認識していますのか。本市は現在、第5次総合計画を策定していますが、将来の財政見通しはかなり厳しい。石井市長の考えは(その2)

石井市長 「西宮市は50万人近い人口を抱えながら、個人市民税への依存度が高い。個人市民税への依存度の高さが20年先、30年先に財政的に良いことか、悪いことかをじっくり考えなくてはならないと考えています。法人市民税をもっと求める方法も考えなくてはいけません」

かんの 「どういうことですか」

石井市長 「個人が市内に転入した場合、税金も納めてくれる一方で、教育や保育、福祉などの行政サービスの費用も増えます。その面では、財政における企業の存在感は大きい。アサヒビール西宮工場はなくなりました。森永乳業は本市にある近畿工場での生産を平成31年12月をめどに中止すると聞いています。市としては森永乳業に何らかの形で残っていただきたいと思っています。雇用、税収の面でマイナスとならないよう企業の定着や誘致に関して重要な課題意識をもって臨んでいきたいと考えています」

かんの 「歳入面の改善の観点から企業誘致を図るにしろ、南部地域では用地の確保が難しくなっています」

石井市長 「そうですね。だから、ベンチャー企業を育成するインキュベーションオフィスを開くことも考えられます。神戸市は医療分野の産業集積を図っています。本市の場合は教育や食の分野で産業集積を図ったり、本社だけを置いてもらうことも考えられます。つまり10年後も歳入面の企業関係の税の規模を維持したいと考えています」

※⒈個人市民税とは
個人が1年間に得た所得にかかる地方税の1つで、他の地方税に県民税があり、国の税金として所得税があります。西宮市の個人市民税は平成29年度で約381億円となっており、市税全体の約44%を占めます。平成24年度以降5年連続で増えましたが、29年度は他の自治体へのふるさと納税の影響を受け、前年度に比べ約3億8000万円減りました。

※⒉法人市民税とは
市内に事務所や事業所をもつ法人などに課される税金です。資本金や従業者数に応じて負担する均等割と法人税額を課税標準として課される法人税割があります。西宮市の法人市民税は平成29年度で約43億円となっており、市税全体の約5%を占めます。平成29年度は一部企業の収益増により、前年度に比べて約6000万円増えました。

※⒊固定資産税とは
土地や家屋に加え、機械や備品、構築物などの償却資産といった固定資産の所有者に課される市町村税。西宮市の固定資産税は平成29年度で約320億円となっており、市税全体の約37%を占めます。平成29年度は家屋の新増築が増えた影響で、前年度に比べて約2億6000万円増えました。

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