理念
1,146人の西宮市民の命を奪った阪神・淡路大震災から20年。あの日、私は南甲子園の自宅マンションで激しい揺れを経験しました。新聞記者として家具が散乱する自宅から取材に飛び出し、目の当たりにした光景を今も忘れることができません。阪神高速道路の橋げたが落ち、多くの住宅が倒壊していました。
なぜ、この震災で多くの犠牲者を出したのでしょうか。行政も市民もこれほど大きな地震が発生することを想定しておらず、防災対策が不十分だったことは間違いありません。私も報道機関の一員として震災発生の可能性があることを警告できなかった責任を感じてきました。
いま、南海トラフ巨大地震はいつ発生してもおかしくない状況です。この地震によって、最悪のケースでは西宮市において7,664人が死亡すると想定されています。これは、阪神・淡路大震災をはるかに上回る被害想定です。
阪神・淡路大震災の悲劇を絶対に繰り返してはいけません。徹底した防災対策を実施すれば、犠牲者数を大幅に減らすことが可能という行政の報告が出されています。要は行政と市民が一丸になって防災に全力で取り組むことだと思います。
どんな災害が襲っても1人の犠牲者も出さない。その思いを胸に、私は西宮市政に参画しようと決意しました。新聞記者の経験を生かし、問題の本質を突きつめて解決策を見つけ出していきます。
また、市政のさまざまな問題を池上彰さんのニュース解説のようにわかりやすくお伝えしていきたいと思います。市政への疑問やご意見を、かんの雅一までお聞かせください。
政策
かんの雅一が目指すもの
1. 徹底した防災対策
南海トラフ巨大地震の最悪のケース(冬の早朝5時)では、西宮市は震度6弱の揺れと高さ3.7メートルの津波に襲われ、市全体の1割弱にあたる911ヘクタールが浸水。揺れと浸水で全壊する建物は738棟。死者数は7,664人に達すると想定されています。しかし、複合的な対策を効果的に実施すれば、全壊棟数を487棟、死者数を11人まで減少させることが可能と兵庫県や西宮市はみています。
そのためにすべきことは
- 建物の耐震化や家具類の転倒防止を徹底的に進めること。
- 発生時に初期消火できる環境を整えること。
- 防潮堤の倒壊や沈下、越流を防ぎ、浸水地域を最小限に抑えること。県が10年計画で防潮堤の強化を進めており、これに協力して早期完了を促すこと。
- 災害情報の効果的な伝達などで迅速な避難体制を構築し、避難率100%を目指すこと。特に、高齢者や障害者など「災害時要援護者」が安全に避難できるようにすること。
- 避難所を良好な環境にすること。障害者用トイレの整備やプライバシーの確保、十分な食料備蓄などを図ること。
講じられる手段を全て早く効果的に実施するために全力を尽くします。
最近、大型台風やゲリラ豪雨が頻発。土砂崩れや道路の冠水、家屋への浸水被害などが発生しています。これらの対策として迅速な避難体制を整備するとともに、治山治水事業や砂防事業を県と協力して推進します。
2. 子供たちに世界最高の教育を
学校施設不足の解消、外国語授業の充実、IT教育の重視、道徳教育の充実、教師が教育に集中できる環境の整備。
3. 子育て世代に手厚いサポート
小児救急医療の充実、保育所の整備、保育料の一部減額、地域の子育て支援、放課後の児童の居場所づくり。
4. 高齢者が生き生きと暮らせる地域づくり
高齢者と地域住民の交流の場の充実、認知症などの早期発見・早期支援の見守り体制の整備、在宅療養を希望する高齢者の環境整備。
5. 世界に誇る「西宮ブランド」の確立
外国語の案内表記の整備で外国人観光客を誘致、西宮の魅力をITで世界に発信、商店街の活性化、「文教住宅都市」にふさわしい良好な住環境の整備。