活動報告

かんのニュース★151008――一般質問の主なやりとり

投稿日 2015年10月8日

9月7日の西宮市議会9月定例会での私の一般質問の主なやりとりは下記の通りです。

南甲子園の防災マップ更新に前向き

(防災対策について)

質問 南海トラフ巨大地震を想定した津波避難ビルへの効果的な避難方法の周知についてうかがいたい。津波避難ビルについては全戸配布している「西宮市防災マップ」などで掲載していますが、市民の多くは見たことがなく、迅速に避難ビルに避難できないのではないかと危惧しています。

市の答弁 日ごろから津波避難ビルの場所と入り口を確認することは必要です。防災についての出前講座や講習会で避難ビルの確認を啓発しており、地域主催の防災訓練でも呼びかけます。

質問 地域の自主防災組織で取り組んでいる「地域防災マップ」づくりについて聞きたい。避難場所や危険個所を地域で共有する地域防災マップの新規作成は毎年、3地区前後で作成ペースが遅く、マップの新規作成や更新を希望する地域の要望に対して十分には応えられていません。

市の答弁 地域防災マップの新規作成は時間と労力を要しますが、効率的な方法を検討する必要があると考えております。平成19年度から22年度までに作成した南甲子園地区ほか4地区についてはマップの情報が古く、更新の必要性があると認識しています。すでにマップを作成した地区は作成の経験とノウハウの蓄積があり、更新に要する労力はあまりかからないと考えており、更新について、より効率的な方法をとれないか検討します。

かんのの見方 兵庫県は南海トラフ巨大地震を想定した防潮堤の強化策などを35年度までに完了させる予定です。市は県の事業の着実な実施を監視するとともに、全ての市民が安全かつ円滑に避難できる体制づくりに全力をあげるべきです。市の答弁は避難ビルの周知や地域防災マップの新規作成や更新について前向きでした。

被害軽減、交通安全に全力を

(市有地の利活用にあたっての周辺住民への配慮について)

質問 甲子園警察署は甲子園七番町の現庁舎について耐震改修工事をすることになり、市は工事期間中に執務を行う仮設庁舎用地として南甲子園3丁目の市営住宅跡地を貸与しました。仮設庁舎の建設工事は7月から始まっており、10月末に完了する予定です。11月から約1年間、執務を行います。
周辺は狭い生活道路だけで、近隣の市立南甲子園幼稚園や市立南甲子園小学校、市立真砂中学校、県立西宮今津高校の通園・通学路になっており、交通安全対策に万全を期してほしい。

市の答弁 通園通学時間帯には警察官が配置されると聞いています。近隣の学校園には子供たちの登下校時における交通安全指導の徹底などに教育委員会と連携して取り組みたいと思います。

質問 甲子園署の仮設庁舎は執務期間終了後、撤去されます。市はこの土地の利活用について計画を決める前に、周辺住民の方々の意向を聴いてほしい。

市の答弁 甲子園署仮設庁舎の撤去後の土地の利活用については、小学校区の公共施設の配置状況を勘案しながら全庁的に検討を進めます。具体的な活用方法がない場合には、売却処分を基本とすることになります。市の基本方針が決まった段階で地域に説明し、理解を得ながら具体化していきます。

かんのの見方 この地区は仮設庁舎の建設や南甲子園小学校の校舎建て替え工事、マンション建設工事が重なり、住民の皆さんは騒音・振動・粉じんの被害で大変な思いをしています。こうした被害の軽減を図り、周辺道路の交通安全対策を万全にし、仮設庁舎撤去後の土地の利活用について住民の皆さんの意向を反映させる取り組みを進めます。

市も事業化に慎重姿勢

(都市計画道路網の見直しと甲子園浜の自然保護)

質問 なぜ市は都市計画道路網の見直しの中で、国指定の鳥獣保護区がある甲子園浜を縦断し、自然環境を破壊する都市計画道路浜甲子園線(甲子園筋)の延長計画について存続の方向で進めるのですか。私は甲子園浜の自然環境を守るため、浜甲子園線の延長計画に反対します。

市の答弁 都市計画道路は長期的な視点に立って決定したものであり、合理的な理由がない限り、容易に変更や廃止ができません。現時点で浜甲子園線の南伸部分の必要性を判断するのは高速道路計画などで未確定な要素があり、時期尚早と考えています。貴重な甲子園浜の豊かな自然を守り、次世代に引き継いでいく方針に変わりはありません。自然環境、住環境の保全や地域の理解が重要で、事業化は慎重に検討すべきだと考えています。

かんのの見方 「甲子園浜の豊かな自然を守り、次世代に引き継ぐ」との答弁は事実上、市が浜甲子園線延長に反対する方針を表明したものだと思います。浜甲子園延長が事業化されたら、甲子園浜の豊かな自然を守ることは絶対にできないからです。今後も廃止に向けて活動を続けます。

公共施設の削減で市に矛盾点

(公民館、市民館及び共同利用施設の適正配置について)

質問 市は公民館や市民館、共同利用施設の統廃合などの適正配置について検討に入りました。これらの施設は地域活動の大切な場であり、統廃合については慎重に検討すべきです。

市の答弁 老朽化や耐震化などの課題がある施設もあり、これらの対応には莫大な費用がかかることから、費用をかけて存続させるか、早急に結論を出す必要がありました。市民の活動に支障がないように、施設を集約しても代替施設を活用して機能を維持していきます。なるべく早い時期に市民や議会に素案を示し、議論していきたい。

かんのの見方 市は将来の人口減少や財政難に備え、市営住宅を含めた公共施設を今後20年間、床面積ベースで10%を削減することを目標にしており、その一環です。しかし、他の公共施設も削減するとしながらも具体的な削減計画を作成しないまま、第二庁舎の建設や中央体育館の建て替えなど床面積が大幅増になる構想を進めています。
この矛盾を追及し、市に対して「地域の宝」である公民館や市民館などの適正配置について住民の皆さんの意向を最大限に尊重させるつもりです。

市民に十分な情報提供を

(職員採用試験について)

質問 市は本年度の大学卒程度の事務職員採用試験について新しい試みとして一次試験で受験生全員に対する面接試験を導入し、筆記試験については従来の「教養・専門試験」に加えて、適性検査である「SPI試験」でも受験できる「選択制」を設けました。1次から最終の3次まで一貫して担当者の主観が入る面接が行われ、試験の客観性や公平さの確保について不安視する声も出ています。

市の答弁 応募した全員を面接したのは市職員にとって最低限必要と結論づけた資質であるコミュニケーション能力を見極めるのに適した試験は面接だと考えたからです。大変優秀な方々に受験していただき、満足な採用ができると考えています。誰か一人の面接官の恣意的な裁量で合格や不合格がなされないようになっています。

かんのの見方 職員の質は行政サービスの質に直結するだけに、試験制度についての市民の関心は高いと思います。市は試験の配点などについて公表し、市民に理解してもらう努力をすべきです。今回の方式は多くの職員に4日間にわたって休日出勤をさせて面接担当の業務をさせるなどの大きな労力をかけています。成果や問題点を検証しながら業務内容の改善を図っていく必要があります。

子供の深夜徘徊をなくそう

(防犯対策について)

質問 大阪府寝屋川市の中学1年生の男女が遺体で見つかった事件はとても痛ましい出来事です。事件の背景にある子供の深夜の徘徊をなくすために市や地域社会は何をすべきでしょうか。

青パト

市の答弁 本市では約200人の青少年補導委員が子供の登下校時や夕方の時間帯に巡回し、見守りや子供に寄り添った声かけをしています。青色回転灯を装備した街頭補導車(青パト)が啓発放送を流しながら市内を巡回しています。学校や自治会などのさまざまな団体が子供の見守りや声かけをしています。「地域の子供は地域で守り育てる」を合言葉に、啓発や活動の一層の充実に努めます。※写真は街頭補導車(青パト)

質問 この事件の犯人逮捕の決め手は防犯カメラでした。市が防犯カメラの設置で商店街に補助する制度があります。条件は設置費用の総額が100万円以上で、補助額は対象経費の3分の1まで。県にも同様の制度があり、併用が可能です。しかし、これまでの交付実績はわずか3件です。制度に問題があるのかないのかを調べる必要があると思います。

市の答弁 商店街の防犯カメラの設置状況や商店街のニーズを調べ、制度について実態に応じた見直しを行っていきます。

かんのの見方 防犯カメラの設置補助事業としては、県が自治会などに1か所あたり8万円を補助する制度を設けています。市も平成28年度から自治会などに対する補助金制度を創設する方向です。

除草で市民に協力求める

(道路の雑草対策について)

質問 「道路の街路樹の植え込みやアスファルトの間から雑草が伸び放題になっていて見苦しい」という苦情が多くの市民から出ています。除草などの予算が十分でなければ、市民の協力を広く呼びかけて除草や清掃の活動を市として支援することを検討すべきではないでしょうか。

市の答弁 市が管理する道路の総延長は約1000キロで、全ての道路を常に良好に保つには限界があり、より多くの市民に清掃や除草の活動に参加していただきたいと考えています。市民に対して活動への参加を市のホームページや市政ニュースで呼びかけます。活動への支援として、ほうきやゴミ袋など清掃用具の提供を検討します。

かんのの見方 「西宮市には阪神甲子園球場があり、全国の人が集まるのに、雑草伸び放題の光景を見せるのは恥ずかしい」との声をよく聞きます。市民に協力を求めるだけでなく、県や市は管理する道路の美観にもっと力を入れるべきです。

議会報告

市政報告PDF一覧

配布資料ダウンロード

配布資料ダウンロード
障害当事者がアクセシビリティチェックをしています
この製品は障害者が制作に関わっています

ページの先頭へ

以下、検索エンジンの表記揺れ対策用文字列です。かんのまさかず